賃貸オフィスを検討しているけれど初期費用はできるだけ抑えたい、そのような事業主に知ってほしいのがフリーレントという契約システムです。しかし、フリーレントにはメリットだけでなくデメリットも存在するため、足元をすくわれないようどちらも正確に把握しましょう。ここではフリーレントについて詳しく解説していきます。
フリーレントとはどのようなのこと?
フリーレントとは、契約してから一定期間は家賃を払わなくてもいいという契約システムのことです。一カ月から長い場合は半年以上も家賃を払わない状態で賃貸を使用することができます。その間、事業主は管理費や光熱費だけを支払って設備投資に費用と時間を割くことが可能になります。賃貸オフィスを検討していても資金が心細い場合、あるいは初期の出費をなるべく小さく抑えたい事業主にはありがたい契約システムだといえるでしょう。
フリーレントが成り立つわけ
フリーレントでは物件の管理者にメリットがまったくないのではないか?と疑問に思う人もいるでしょう。実は管理者にとってもフリーレントは利点のあるシステムです。多くの人に物件を知ってもらうきっかけになりますし、家賃を下げて物件の価値を落とすくらいならと、フリーレントを採用する管理者も増えています。意外なメリットとしては家賃の値下げ交渉対策です。値下げの事例を作らないことで『うちも安くしてほしい』という他の借り手からの声を制限できるのです。
フリーレントはメリットだけじゃない!
フリーレントはいいことづくしだと思い、安易に手を出してしまうと大損をすることがあります。フリーレントにはデメリットも存在することがあるからです。まず、物件の条件が見合っているかどうかです。また、期間内に解約をすると違約金がかかるケースがほとんどです。長期期間物件を借りる事を前提に注意して選びましょう。
フリーレントはここに注意
フリーレントでは管理者が赤字をカバーするため、家賃を通常よりも高く設定しているパターンがあります。そのようなときは後から『同条件でもっと安い物件が見つかった!』と思っても手遅れになってしまいがちです。なぜならフリーレントでは一度契約してしまえば莫大な違約金を設定され、一定期間内に転居することが禁止される傾向にあるからです。落とし穴にはまってから悔しい思いをしないよう、フリーレントの正しい知識を身につけて物件を探すようにしましょう。