契約期間は1年以上で設定。通常は、契約期間を2年とすることが多い。契約期間を1年未満とした場合には、期間の定めのない契約となる。
「借主からの中途解約」中途解約に関する特約を定める事ができる。予告期間を定めたり、直ちに解約する場合に支払う金銭の額について定める事が多い。
「貸主からの解約」期間終了時の更新拒絶は、貸主に正当な事由がない限りできない。普通借の契約期間は貸主の事情と借主の意向に左右されることになる。
契約期間の満了を以って契約が終了する。更新の無い契約。貸主と借主が双方合意すれば再契約を締結することができる。
<定期借家契約のポイント>
1、貸主は書面による契約が必要。(賃貸借契約書でも可)
2、貸主は契約書とは別に書面により定期借家契約の説明を借主に行う。説明がないときは定期借家契約とは認められない。
3、契約条項に契約期間内の中途解約がないことがある。
4、貸主は契約終了の通知を借主に対し期間満了の1年から6ヶ月前までにしなければ、契約を終了することができない。通知期間内に貸主が通知をしなかった場合は、通知をしてから6ヶ月後に契約は終了する。
敷金とは、借主の債務を担保するために、無利息で預け入れる金銭のこと。
借主の賃料の不払いなどの債務を担保するため、契約時に貸主が借主より預かるお金。賃料の改定と連動して敷金が加減する場合がある。
契約終了時に債権債務を精算して、賃貸借契約書に定められた期間内に敷金は借主に返還される。
保証金は現在では、敷金と同様に扱われるのが一般的。一説によると保証金は、「建築協力金」からきていると言われている。貸主がビルの建築などにあたり、借主からお金を借りること。この場合は、金銭消費貸借契約となり利息がつく。現在では、建築協力金として扱っている例は、ほとんど無い。
契約を更新する際に貸主に支払う金銭。中・小ビルオーナーの場合、更新料があるケースが多い。大手の貸主や大型ビルでは、無しが一般的。
「礼金」貸主に支払う金銭。敷金等は契約終了時に返還されるが、礼金は返還されない。「償却」契約を解約・解除する際、礼金の意味合いで貸主が敷金等より差し引く金銭。○ヶ月や○%分を償却とする事が多い。中・小ビルオーナーの慣習の為、大手の貸主や大型ビルの契約では、償却無しというのが一般的。
「賃料」月額表示で契約書に記載される支払額。起算日は契約開始日となる。支払は翌月分を当月25~末日までに支払うとした方式が一般的。賃料は地域・グレード・築年・規模等の需給関係を背景とした近隣相場を重視した価格設定がなされる。「共益費」賃料の他に毎月定額を支払う管理費用のこと。一般的にはエントランスホールや階段等の共用部分の清掃費や電気代、EV等、共用設備の保守点検や管理の費用、警備料金等が共益費の中で賄われる。
賃貸借契約書に記載される面積。専用部分としているケースと共用部分を面積に加えたケースがある。一般的に賃貸借面積は壁芯計算で算出する。実寸である内法面積とは面積が異なる。1坪:3.30578㎡、1㎡:0.3025坪
「ネット」EVホール・トイレ・湯沸室等を含まない面積。大型ビルはネットが一般的。「グロス」事務所スペースに、トイレ等を付加している事。100坪未満の中型・小型ビルはグロスが多い。※賃料単価のみでの比較が出来ず、面積も希望よりも少ない広さで賄える可能性が有る。
契約を解約する場合に明け渡しを事前に申し出る事。3~6ヶ月前に書面にて通知する契約内容が多い。原状回復の期間を解約予告期間内に含むケースが一般的。
貸主が賃貸借期間の開始日から一定期間の賃料を免除する事。借主は賃貸借期間の開始日から共益費を支払うケースが多い。当初の契約期間中に解約等をした場合、免除された賃料相当額を違約金として貸主に支払うことが多い。
前入居者の内装・什器備品・設備等が付いたまま貸し出す事。退去時の原状回復が煩雑になる等、居抜きで貸し出すケースは少ない。
事務作業の能率的遂行のために,備品,機械器具などの配置を計画すること。
貸室を退去する際に、借りた時の状態(原状)に修復する事。住宅と違いオフィスでは破損個所や造作等により変更した所を修復するだけではなく壁クロスや床カーペットの張替えなども行うケースが多い。一般的に借主が費用を負担する。
Smoll Office & Home Office の略、小規模オフィス形態や在宅勤務の総称です。
貸主の債権を保全するために賃貸借契約では借主の連帯保証人をつけることが多い。連帯保証人は、借主(法人)の社長の個人保証が一般的。但し、借主が大手企業の場合は保証人をつけない事が一般的。
借主が、第三者に貸室の一部を使用させること。借主の子会社など資本関係等、関連性が有る場合は承諾する事が一般的。
建物賃貸借契約において、該当する室を使用する権利に対する対価を、賃料などの費用として支払う契約当事者。(別名称で借主等、反対は賃貸人・貸主等)
賃貸可能で入居者のいない貸室のこと。
空室面積を賃貸可能面積で割り算したものを%で表示したもの。
建物の更新の為の工事。通常の修理より大掛かりな化粧直し。外壁の補修・建具や窓枠の取り替え・設備更新を含む。内・外装・設備等を新しくするリフォームと分けて考えることが多い。
建築電気設備の中で、建物に設置される各種電動機の電源、制御用の盤および配線などの設備。個別空調や、企業により特別な機械を設置する際に使用する。
(=パーティション)専用部分の仕切り。通常、入居者間の間仕切りは貸主負担。入居者は貸室内の自社都合による間仕切り費用を負担。間仕切りにより建設法規・消防法規等に抵触する場合が有り、必ず専門家と事前に協議する事が必要。
不動産投資信託【Real Estate Investment Trust】単語の頭文字を取りREIT(リート)と呼ばれ、不動産投資信託を指す。米国で発祥し、日本に2001年に導入。米国のREITと区別する意味で日本(Japan)のREITはJ-REITと称される。投資対象は銘柄によりオフィスビル、商業施設、住居、店舗物件等様々。
熱源機器や空調機が複数あり、個別制御出来る空調方式。使用時間等が自由。新しいビルや小型のビルに多く例を見る。一般的に空調費は共益費に含まれない。使用分を電気代など光熱費として支払う。(関連用語 セントラル空調 地域冷暖房)
フリーアクセスフロア(フリアク)、PCの配線等が自由に出来る様にした二重構造床。後工事でも設置可。(※関連用語 2WAY 3WAY)
警備会社による遠隔地から部屋を警備するシステム。赤外線センサーなどを使って外部からの侵入をキャッチする。
24時間出入り可能なビルのこと。IT系の企業など、深夜まで及ぶ業務を行う企業などは必須のケースが多い。
インターネット回線の一つ。PCを使用する企業が殆どなので光ファイバーが有る事が必須という企業が多数。
土日も使用できるビルのこと。
国土交通省が2006年3月に公布した、重要事項説明時の説明必須項目。
住居の場合、建築年月日が1981年5月31日以前の住居は耐震記録の有無を確認
事業用建物の場合は建築年月日が1983.5.31以前の建物は、記録の有無を確認
上記年月日年月日以上の建物は、「新耐震基準の建物」と説明される事が多い。