オフィスの内装工事に関する用語はたくさんあります。それらは日常生活で使用しないものばかりなので、一つも聞いたことがない人もいるでしょう。しかし用語の意味が分からないと、オフィスの貸主や施工業者と話すときに困ることがあります。そこで今回は、オフィスの内装工事に関する用語のうち、代表的なものを解説します。
内装工事のA工事・B工事・C工事の違いは?
内装工事のA工事は、オフィスの貸主が指定した業者が行う工事です。共用部などが対象で、工事の費用は貸主が負担します。またB工事も、貸主が指定した業者が行います。オフィスの仕様変更などを借主の要望で行い、費用を負担するのも借主です。C工事は借主が指定した業者が行う工事です。貸主の承認を受けて行う内装の仕上げなどで、借主が費用を負担します。
内装工事で言うフリーアドレスとは?
フリーアドレスとは従業員ごとのデスクの割り当ては行わずに、カフェのように空いている席を自由に使用するスタイルです。オフィスをフリーアドレスで運用するには、内装を緻密に検証して工事を行わなければなりません。たとえば、流動性を高めるために仕切りを減らすことが多くあります。デスクに物を置いて帰れないので、個人用のロッカーなども必要になります。
IDFとMDF
IDFとMDFは電話設備の配線盤です。IDFは中間配線盤、MDFは主配線盤のことで、それぞれ異なる役割があります。オフィスビルは外から電話線が何本も引き込まれているのが一般的です。MDFは引き込まれた電話線の分岐を行います。MDFで分岐した配線は、その先の各階などでIDFに繋がっています。IDFは、その配線をさらに分岐して中継を行います。
ランマオープンとは?
ランマが開いた状態にすることをランマオープンと呼びます。ランマとは、鴨居から天井までの間のスペースです。ランマオープンにすると、内装工事にかける施工費を削減できるのが一般的です。また圧迫感が減り、通気性が良くなるメリットもあります。ただし音も通りやすくなるので、隣接する部屋の音が気になりやすくなるデメリットがあります。
スケルトンと原状回復
スケルトンとは内装などがない、コンクリートが打ちっぱなしの状態を指します。原状回復とはオフィスを借りたときの状態に戻すことです。借りたときにスケルトンだった場合は、退去時に原状回復としてスケルトンに戻さなければなりません。
今回紹介したような用語を理解すると、オフィスの内装工事をスムーズに進めやすくなるでしょう。